専門科目

専門教科は教室での座学と、実際に工作機械や分析機器などに触れる実習の二つがあります。
本科では、2年次にコースを選択します。2、3年次はコースごとに分かれて授業を受けます。また、選択授業があります。普通科目(数学、英語)と一部の専門科目を選択できます。

|1年次(基礎づくり)

共通履修 全員が共通した科目を学びます。

  • 工業情報数理:プログラムの基本から機械の動きを制御するための基礎知識や数学の基礎知識を学びます。(1年)
  • 製図工学:製図の基礎知識を学びます。(1年)
  • 物質工業化学:工業化学の基礎知識を学びます。(1年)
  • 工業技術基礎:実習を通して化学工業と電子機械の基礎知識を学びます(1年)
  • ものづくり基礎:ものづくりに必要な人間関係形成力を磨きます。また、課題発見や解決する力を身につけます。(1年)

|2、3年次(技術の習得、将来に向けて)

コース別履修 選択したコースごとの専門科目を中心に学びます。

電子機械コース

  • 製図:図面を見て形状を理解する。形状を図面に表現することを学びます。(2、3年)
  • 電子機械:メカトロニクスの基礎、マイコン制御などロボット製作に必要な基礎的知識と技術を学習します。(2、3年)
  • 機械設計:力の加わり方、材料の強さなどの設計に必要な基礎知識を学びます。(2、3年)
  • 電子情報技術:コンピュータのハードウェアからソフトまで情報技術に関する基礎的な知識と技術を学習します。(2、3年 選択)
  • 生産システム技術:電気回路の基本、制御技術や生産管理について学びます。(2、3年 選択)
  • 課題研究:自らが研究したいテーマを考え、1年間を通してその問題を探求していきます。(3年)
    令和5年度課題研究の紹介:1班2班・3班4班5班
  • 実習:コースごとに基礎的基本的技術を身につけるため、少人数でのグループ学習を行います。(2、3年)

化学工業コース

  • 工業化学:化学の基礎的原理から工業事象までしっかり学びます。(2、3年)
  • 化学工学:化学工業での設備(プラント、メカニズム、機械設備)について学びます。(2、3年 選択)
  • 地球環境化学:大気・水・土壌などの環境汚染の現状・分析・対策などについて学びます。(2年、3年選択)
  • 課題研究:自らが研究したいテーマを考え、1年間を通してその問題を探求していきます。(3年)
    令和5年度課題研究の紹介6班7班8班9班
  • 実習:コースごとに基礎的基本的技術を身につけるため、少人数でのグループ学習を行います。(2、3年)

|主な実習内容

3年間を通して様々な実習に取り組みます。学年が進むにつれて内容は高度になり、危険度も増します。しかし、基礎基本の地道な積み重ねと、日頃の安全教育でコースごとに求められる技術が身につきます。

|電子機械コース

手仕上げ・メッキ (文鎮製作)

手仕上げ・メッキ

手仕上げの基本的な技術を習得します。手で作業することの難しさと楽しさを経験できます。

旋盤

 実習中の様子を見ることができます。

旋盤(センバン)とは工作物を回転させ、刃物を前後・左右に動かしながら金属を削る工作機械です。とても精密な機械部品を作製できますが、熟練の技能が要求されます。ものづくりの基本中の基本です。各自一台の旋盤を使用して作品を作製していきます。

フライス盤

 実習中の様子を見ることができます。

フライス盤は、フライスに主運動(回転運動)を与え、テーブルに取り付けた工作物に送り運動および切り込みを与えて、平面や溝などを切削する工作機械です。

溶接

金属と金属を高温により溶かして接合する方法を溶接といいます。アーク溶接の基本を学びます。アーク放電で発生する熱は3000℃を超え、鉄を一瞬で溶かします。

ロボット制御

 実習中の様子を見ることができます。

産業用のロボットを動作させるためのティーチングや動作を決定するプログラムを作成します。動作を与えるだけでなく、外部機器との接続方法なども学びます。

CAD

CAD(キャド)とは、コンピュータ支援設計(Computer Aided Design)の略で、コンピュータを用いて建築物や工業製品の設計を行うシステムです。3年間で無理なく実力がつくように計画的に授業を進めています。一人一台の環境で実習できるようになっています。

|化学工業コース

酸と塩基

液性の特性としてpH変化を学び、薬品、器具、洗浄など化学実験の基本的な取扱いを身につけます。

石けん製造

 実習中の様子を見ることができます。

石けんについて基礎知識を学び、実験器具を用いて石けんを製造します。溶液の調整や塩析、吸引ろ過などの実験操作を学びます。

定性分析

 実習中の様子を見ることができます。

試料の構成成分を調べ、試料中にどのような物質が含まれているかを分析します。陽イオンの定性分析を行っている様子です。溶液中に混ざっている陽イオンに、どのようなものがあるかを調べています。

定量分析

試料の中に含まれる成分の量を求める分析をします。中和滴定とは、容量分析のひとつとして、酸や塩基の体積を測定することによって溶液の濃度を求めることです。これは、化学分析をする上で最も基本的な操作です。標準溶液の調整の仕方、指示薬の用い方、滴定の方法などを学び、中和点を測定します。

機器分析

各種分析に用いる分析機器の原理、操作法を学習します。電子顕微鏡、分光光度計、赤外分光光度計、ガスクロマトグラフィ質量分析装置、液体クロマトグラフィー、示差熱分析装置や原子吸光分析装置を用いて試料の分析を行います。

有機合成

 実習中の様子を見ることができます。

酢酸エチル、ニトロベンゼンや安息香酸の製造に関して、座学で学習した化学反応や原理を復習しながら実際に製品を製造します。製造に必要な技術(合成、分液操作、蒸留などの実験操作)を学び、製品を作ります。

物理化学

物質の密度、粘度や化学反応速度について学習します。

単位操作

化学反応の前後には原料の調製、生成物の分離・精製といった物理的操作が加わっています。この物理的操作を単位操作といいます。特に、伝熱(熱伝導度)と蒸留(気液平行蒸留)について実習します。

自動制御

工場のプラント運転等の技術を学習します。特にコンピュータで液面を制御する方法を学習します。