平成11年度 電気科 課題研究発表会
発表 1. 自動ドアの作成


■はじめに

私達の周りには、制御されたいろいろな機器があります。実習時間に、プログラマブルコントローラ(PC)を利用した制御の実習をしました。このPCを利用して、何か身近にあるものを制御してみようと考えました。そこで、制御の仕組みが比較的簡単で、動作が見てわかるものとゆうことから、自動ドアの制御を行うことにしました。自動ドアの駆動部にはモーターを利用したものや、エアシリンダや、油圧を利用したものが考えられますが、制御が単純で、比較的扱いやすい、エアシリンダを利用しました。

■研究の概要

自動ドアの制御を考えた場合、駆動部にはモータやエアシリンダなどが考えられます。モータを利用する場合、ワイヤなど可動ドア部分を引っ張ることとなるが、ワイヤの取り回しに問題がありそうだと考えられる。そのため、比較的に扱いやすいと思われるエアシリンダを利用することにした。制御回路には、比較的に簡単な制御なら制御手順をプログラミングしやすく、また入出力回路があるPCを用いることにしました。そして、自動ドアを製作する際、次の点に考慮して製作することにした。

  1. 自動ドアの扉部分は、片側だけが開閉することとした。そして開閉側のドアの幅を考えたとき、できるだけ小型にするため、違和感なく人の通れる幅で約800mmとした。固定側の扉は、シリンダや拡大器が入る分、少々大きめの約1300mmとした。
  2. シリンダアに負荷がかからないようにするため、開閉側のドアを軽量化するのに ドアの中央部分をアクリルにした。
  3. 開閉側のドアが約800mmの移動量があるので、ストローク約200mmのエアシリンダだけでは、最後まで開閉できない。そのため拡大器を利用しようとして、800mmの移動ができるようにする。
  4. ドアの開閉動作のきっかけを作るセンサには、光電スイッチを利用することにしました。ただし学校には、光電スイッチが2組だけだったので、開動作用のセンサと、閉動作用のセンサとして一方通行の自動ドアとした。
  5. ドアが完全に開いたか、または閉じたかをの確認するのに、電磁スイッチセンサを利用した。
  6. ドアが開くとともに、音声合成装置を利用して「いらっしゃいませ」などの、音声を発生させることとした。
  7. 安全面を考慮して、強制ドアオープンスイッチと、ドアの状態を閉まった状態まで戻すため強制ドアクローズスイッチを設け、手動でドアの開閉ができるようにする。

以上のことから、下記の要領でエアーシリンダ駆動型の自動ドアを製作しました。

  • 自動ドアの動作概要を検討した後、まず、ドアの大きさなどを検討し、ドア部分の製作にとりかかった。
  • センサ、エアーシリンダの動作を確認した後、自動ドアの動作の仕様を決めた。センサに透過型の光電スイッチを二つ利用することにしたが、ドアを通過する人の動きを考えると、ドアの開き動作に一つ、閉め動作に一つ利用した方が安全であろうという判断のもと、一方通行のみ動作にすることにした。(開き動作だけを一つのセンサで行い、閉める動作をタイマーで行うのは、途中立ち止まられると危険である。また、二つのセンサを開き用と閉め用に利用した場合でも、両方向から同時に人がやってくると、開き動作と閉め動作がほぼ同時に行われる危険性もあり、一方通行という判断となった。)
  • センサとエアーシリンダをつなげ、実際にエアーを入れて、センサに反応してエアー     シリンダが動作仕様に従った動作をするか確認した。
  • 完成したドア部分にセンサ、エアーシリンダ駆動部分を取り付けるとともに音声合成装置を組立接続する。そして動作を確認、完成にに至る。

【問題点】

  • 魚工展において、自動ドアを実演展示しました。しかし、開き用センサで感知し、ドアが開いた後、通過しないで行ってしまうと、閉じ用センサで感知されないため、ドアが開きっぱなしなる。
  • 2、3人ぐらいの人がいっしょになって通過しようとすると、最後の人が開き用センサで感知しない範囲に来たとき、前方を通過中の人によって閉じ用センサが感知し、ドアを閉める動作となり、後方の人が挟まれる形になる。

【改善点】

  • センサを反射型のものとし、ドアの上部より感知させるように改良し、感知する範囲 をドア近くの前後、ある程度広い範囲とした。
  • 上記のセンサを用いることで、両方向からの通過できる自動ドアとし、プログラムを変更した。しかしながら、ドア中央部分では、どうしてもどちら側のセンサには感知できない範囲ができてしまい挟まれる可能性はある。しかし、どちら側かにすぐ動いてもらえば、どちらかのセンサが感知し、ドアはすぐ開くので、この形態で採用することとした。


制作した自動ドア(全景) - 64KB

 


自動ドアを制御しているプログラマブル・コントローラ - 67KB

 

■おわりに

自動ドアの製作にあたって振りかえってみると、素晴らしい作品ができたと思います。

当初は、透過型センサ(光電スイッチ)二組を用い片方のセンサが遮られると、ドアが開きもう片方のセンサが遮られるとドアが閉じるという仕組みだった。しかし、この構造には欠点があり、まず一方通行にしかできなかった。更に、3人位がいっせいに通ろうとすると最初の人がセンサを遮ってしまい、最後の人がドアに挟まれそうになるということが、度々おき、とても制御が難しかった。

そこで学園祭後、センサを透過型から反射型のモーションセンサに変えた。このセンサはセンサ側より光を投射し、その反射光により人体(物体)までの距離を測り、決められた距離内に存在すればドアを開き、存在しなければドアを閉じる。という仕組みに改良した、これにより両側からの通行が可能になり、大勢の人が通ってもその場に人がいればドアが閉じるということが無くなった。

しかし、このセンサには範囲が狭いという欠点があり死角が存在する。もし、ドアの中央に5・6秒そこに立ち止まられると、ドアが閉まって挟まれる可能性がある。(だが、そういうことをする人はあまりいないので、それほど心配する必要はないだろうが?・・・・)


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